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第34問 日本語の表現の問題

次の文を読んで、1カ所訂正すべき所を下の4つの中からひとつ選んでください。

1933年に禁酒法が廃止されると、全米でたくさんの醸造所が昔ながらの二頭立て、三頭立ての馬車を雇い、パレードやカウンティ・フェアなどで宣伝を行った。

a. 禁酒法
b. 廃止されると
c. たくさんの
d. 二頭立て、三頭立ての馬車


解答・解説

正解は c. の「たくさんの」です。「である調」で比較的硬めの文体ですから、「たくさんの」が浮き上がってしまっているのです。

専門的な文章を訳す場合には、その専門分野で使われる用語を選ぶ必要がありますが、さらに全体のトーンに合っているかどうかも確認しなければなりません。報告書や論文など、硬い文体の文章で、「とっても」「ちっとも」「ちょっとだけ」などを使うと、文章の調子が一定でなくなり、読んでいて凸凹道を走っているような気持ちになってしまいます。

逆の場合も考えられます。小説やエッセイの翻訳で、突然雰囲気の違う硬い表現を使うと、ごつごつして引っかかる不自然な感じがするのです。そういう不自然な語の選択を「気持ちが悪い」と感じられるようでなければ訂正もできません。「気持ちが悪い」と感じられるためには、報告書ならこういう文体、論文ならこういう文体、小説ならこういう文体、エッセイならこういう文体、といった具合に、それぞれの文体について大まかな雰囲気や言葉遣いをある程度理解していなければなりません。

自分の専門分野の勉強はもちろんのこと、日頃からほかの各種の文章に接しておくとよいでしょう。実際、翻訳ではどんな知識が役に立つか分からないのです。逆に言えば、翻訳のためなら何でも知っておいて損はないということです。

次のコラムには、このほかの具体例も載っていますのでご覧ください。
 DHC翻訳若葉荘「本日の講義」第25回

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